笑いの基本的な考え方 その①
笑いにしたり、生きトークにするのに苦労している人は、コツが分からないまましゃべっていると思う。
しかし自分は、まずコツを学べとは思わない。何も分かっていない状態で、コツを教えられてもピンとこないはずだ。
少しは苦しんだり、悩んだりして、もがいた先にコツを理解できるお笑い筋肉がつくと思う。その悩んだりしている期間はきついと思うけど、自分で到達するなら近道はないのでどうしようもない。
向き不向きはあるけども、唯一の近道は分かっている人に教えてもらうことだ。だが、これはSで人の下につく生き方が得意なら効果があるが、上から行く生き方の人が教えてもらっても、効果が薄くて満足できないと思う。
金を払ったのならなおさらで、詐欺にあったと感じても仕方がない。しかし教える方も人間なので防ぎようがないと思う。
そして笑いの基本的な考え方の例をあげると、
①会社に穏やかで女好きで優しい62歳の男性がいる。その人はSなので笑いを取るというより、距離感を縮めるための冗談をよく言う。その中にほぼスキンヘッドだが、後ろに短い白髪が残っている頭を、帽子を取って見せてくるというハゲネタがある。これはかなりやり尽くしているので、今さら笑う人は誰もいない。それをやられたときの対応である。
一般的な対応は「拝ませてください」「後光がさしてます」「ハゲ~」「まぶしい~」とかである。
しかし、やり尽くされたものに乗っかっても笑いに
はならないし、生きトークにも繋がらない。
なので自分が出した答えは、以前は上の方にも白髪が残っていたけど、今はスキンヘッドになってたので、「上の髪がなくなって、スキンみたいになったら急に怖い人みたいになりましたね、怖いけんもう少し上の髪を残した方がいいっすよ」です。
もちろんこれで笑いにはならないが、やり尽くされて薄ら笑いで終わるしかないものが、2ターンぐらいの会話を続けることができた。
正直、この回が成功とは思わないが、大多数を外して自分の色が出ている少数を選ぶということは、実践できたと思っている。